お母様の手記
STVニュース北海道
遺族手記全文 旭川中学生いじめ死問題
動画からの文字おこしなので 句読点なしで
読みにくいと思いますがご了承ください。
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遺族の手記
今年2月13日 爽彩は失踪しましたそれからおよそ1カ月後
爽彩は近くの公園で発見されました
その現実を受け入れられないまま
いつかまた帰ってくるのではないか
戻って来るのではないか
そんな気持ちのまま 時間だけが過ぎています
どうしてもっと早く 爽彩を見つけてあげられなかったのか
今も悔いています
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小学生の頃の爽彩は元気いっぱいの女の子でした
ちょっと目立ちたがりなところがあり声が大きく快活で
みんなを引っ張っていく 明るい女の子でした
学芸会では元気な合唱を披露し 演劇では長いセリフもスラスラとこなし
目立つ役どころを演じていました ナレーションを担当しながら
舞台の役もこなす そんな姿に みんな感心していました
小学生の頃から 勉強が好きで 算数を得意科目にしていました
小学生ながら 自分なりに方程式を見つけ出し 習っていないやり方で
難しい問題をスラスラと解くことがありました
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2019年4月 中学に進学してからも
爽彩は学校が大好き 塾も大好きでした
爽彩は入学してすぐ 学年委員長と学級副委員に
1年生の代表として立候補しました
2年生になったら 生徒会に入りたい そして将来は生徒会長になって
みんなのために頑張りたいということを よく話してくれました
部活では合唱部に入りたいと話していました
爽彩はいつもキラキラした目を輝かせながら
いつか生徒会で頑張ると 元気いっぱいで 小学生の頃よりも
ずっとイキイキしていました 中学生活を生徒会長で終わりたい
部活もやりたいし 塾も行きたいという夢を抱きながら
希望に満ちた中学生活を送り始めました
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ところが 4月後半ごろから 急に爽彩の様子が変わり始めました
塾の先生から 授業に遅刻していますと言われることが増えました
またそれまで自宅のリビングで
私と一緒に 時間を過ごすことが多かったのですが
その頃から部屋に閉じこもりがちになっていきました
そして 爽彩の帰りが遅くなるのが 気にかかるようになりました
午後7時 8時 になっても帰ってこないことが多くなり
どこに行っているのと尋ねると
爽彩は 公園とだけ答えていました
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4月後半から ガラッと人が変わったように
爽彩は笑わなくなりました
一人になって 部屋で泣いたりする声を聞くようになり
それまでの明るさを 失い始めているようでした
私と一緒に よく外出していたのですが
この頃から ぱったりお出かけについてこなくなりました
外食でも 買い物でも いつも一緒についてくる爽彩が
行かない 行きたくない と繰り返すようになりました
いつもキャッキャと楽しそうに話していた爽彩でしたが
本当にガラッと人が変わってしまい
このころから 学校で虐めに遭っているのではないかと
疑うようになりました
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5月の連休中 午前3時から4時ごろ 爽彩は いきなり自宅の玄関を
ガチャガチャと開け バタンという大きな音を立てて
飛び出していきました 爽彩は 行かなきゃいけない
先輩に呼ばれているから と 泣きじゃくりながら答えていました
関係する 生徒2人の名前を聞いていたので 対応を求めましたが
学校の担任は
「真夜中に呼んだだけなので気にしないでください」
と言いました
娘はガタガタ震えていたし いじめとかないんでしょうか と尋ねると
「いじめるような子たちではありません」
と担任は話していました
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同じころ 爽彩は「お母さん死にたい」と言い出すようになりました
死にたいという言葉を 少なくとも2回は聴いたと思います
元気なく話す姿は それまでの 爽彩とは全く別人のようでした
そこで 私は担任に相談しました しかし担任は
「思春期ですからよくあることですよ」
と素っ気ない答えでした
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6月下旬 爽彩は先輩に呼び出されたまま 自宅に帰らず
深夜になって コンビニエンスストアーで保護されました
これはおかしいと感じた私は 学校で担任に事情を聞きました
本当に虐めはないんですか？ 担任に尋ねると
「虐めなんてわけがない
虐めていたら じゃあなんで
リュックなんて 届けてくれるんですか」
と虐めをあっさり否定されました
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子供達に囲まれ うっぺつ川に飛び込んだ事件のあと
爽彩の携帯電話に 虐めを受けていることを示す
履歴があることを 学校に知らせました
教頭は
「虐めが本当なら指導しないといけないので」
と返答がありました
しかし その後も何の対応もしてもらえませんでした
それどころか 爽彩の入院中 学校に呼び出された際
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教頭から
「いたずらが行き過ぎただけで 悪意はなかった
加害者にも未来があるんです」
と頭ごなしにいじめを否定されました
「10人の加害者の未来と 1人の被害者の未来
どっちが大切ですか？ 10人ですよ
一人のために 10人の未来を潰していいんですか？
どっちが将来の日本のためになりますか？
もう一度冷静に考えてみてください」
これは教頭に言われた言葉です 同席した知人も
呆れ果てるような対応でした
私は泣くことしかできませんでした
爽彩に何があったのか 真相を明らかにしてほしいと願っています
私は爽彩が虐めに遭っているのではないかと
学校、教育委員会に何度も相談しました
学校、教育委員会は
「爽彩も 家族も 誰も相談することはなかった」
「いじめの認知には至らなかった」
などと繰り返し主張しています
教育委員会の態度はいじめを もみ消そうとしている
ようにさえ見えます
しかし爽彩は生前
「誰にも知られないよう 内緒にしておいて欲しい」
と言って 担任の先生に相談していました
なぜ学校は 爽彩に対するいじめを知りながら
何もしなかったのか
学校、教育委員会が 虐めから目を背ける間に
爽彩に何が起きたのか
そして明るく元気で 笑顔を絶やさない爽彩を
まるで 違う人のようにしてしまったのは何だったのか
その真相を知りたいと願っています
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第三者調査委員会には 今も違和感と疑問を拭い去れません
公平で中立な調査が行われているのか
誰が どんな調査をして 本当に真実に迫ろうとしているのか
調査の進捗に関する情報が極端に少なく
調査委員会の動きを どう評価すればいいのか
いまだ戸惑っています
加害者の生徒たちには
いじめで人が死に追いやられることがある
ということを知ってほしい
いじめは相手に 死を選ばせてしまうほど
心に深い傷を与える 行為だということを
知ってほしい そう思っています
たとえ 相手が 顔で笑っていても 心に深い傷を受け
苦しんでいる という事に 今からでも気付いて
自分たちのしたことを 顧みて欲しいと願っています
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爽彩に何が起きたのか
生前 何か見聞きしたことが ある人には
是非 情報を寄せてほしいと願っています
第三者調査委員会は 誰が どこで どんな調査をしているのか
まったく公にしていません
貴重な情報を持っている人がいても これでは
情報を提供する先が無いに等しいと 懸念しています
今後 もし何か情報をお持ちの方がおられたら
旭川いじめ事件を担当する弁護団に
情報をお寄せいただきたいと思います
爽彩のメッセージを後世に伝え 教訓として残すため
どうか皆様の中で 情報お持ちの方がおられたら
弁護団に 情報提供してくださいますよう お願い申し上げます